アトリエドワーフの生き物ブログ

生き物好きの生き物に関するブログです。

生き物散歩 コノハチョウ探訪 その2

クールダウンしたところで、再び大温室へやってまいりました。

2周目です。

 

 

 

 

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ほとんどの人が気づきません。

 

圧巻の擬態能力です。

 

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コノハチョウという枯れ葉そっくり蝶(チョウ)がいて、それがこの場所にいるということを知らなければ、なかなか気づくことはできないかもしれません。

 

翅の表を見せているときは美しく目立ち、翅を閉じて翅の裏を見せているときは、地味な枯れ葉そっくりで、存在感すら消してしまう。

 

コノハチョウはこの二面性がとても興味深い。

 

翅に表と裏とがあって、同じ蝶(チョウ)なのに、翅の表と裏でこれだけ見た目が異なるものがいるというのが蝶(チョウ)の魅力の一つでもあると思います。

 

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ペナン島ヨナグニサン等を見たときも思いましたが、擬態昆虫を見たときほど、生き物の進化というものの不思議さ面白さを感じることはありません。

 

厳しい自然環境を生き抜く過程で、とてつもなく長い年月をかけて、己が生き残るための生存戦略として、自らの姿を変化させ、別の何かに似せる、なりきることを選択し、その術を磨いてきた擬態昆虫たち。

 

すべての生き物の姿が、それぞれに様々な選択を経てたどり着いた現時点での結果といえるのでしょうが、その中でも特に擬態昆虫たちのその姿は、己が種の存続をかけた、本能あるいは細胞レベルの選択による進化が生んだ、究極の姿といえるのではないでしょうか。

 

今突然ポッと湧いて出てきたものなんて多分ほとんどなく、今の前のたくさんの昔があっての今。今のその姿は、今の前のたくさんの昔が繋がってきた結果・結晶であり、その今ですら、今より先の未来からすると、過程・途中経過でしかない。

 

完成形は一体どんな姿なのだろう。

 

自然環境が一定で変化しないなんてことはないから、その環境に適応しながら命を繋いでいく生き物の進化が止まるということもおそらくなく、そういった意味ではどの生き物をとっても完成形というものはないのかもしれません。

絶滅したときの姿が、その生き物の完成形という考え方はできるかもしれませんが、それは最終形ではあるかもしれませんが、完成形ではないかもしれない。

なんていいだすとキリがありませんね。

 

話はちょっと変わりますが、先日とあるテレビ番組で、ガラパゴス諸島の生き物が紹介されており、よく紹介されているイグアナの説明がありました。

ガラパゴス諸島には生存戦略として、海藻などを食物として生き残ることを選択した海に適応した海イグアナと、本来の食性を維持し、陸に生える植物の実等を食物として生き残ることを選択した陸イグアナとがいることは、様々なメディアで紹介されています。そして、近年、これも紹介はよく見ますが、その両者が交わって誕生した、両方の特性を兼ねそろえたハイブリッドといわれる種が見られるようになったようです。

 

ここまでのことは私も以前から知っていましたが、この間の番組を見て初めて知ったのは、そのハイブリッドは、どちらにも適応できるため、一代に限り長く生きられる可能性がある反面、繁殖能力を持ち合わせないということでした。

 

今後、ハイブリッドにして、繁殖能力を持つものというのが誕生する可能性はあるのではないかと思いますが(生物学的な、専門的なことは知らない、あくまでもいち素人の見解です)、現存のハイブリッドの特徴は、更なる進化のために必要なプロセスなのか、あるいは一つの進化の道の行き止まりなのか。他の生き物と比べて、高い知性や理性を持つことでそれ以外の目的を見いだせる人間(類)以外の生き物で、本能的な種の保存という目的を持たない生き物の誕生・存在は、とても興味深いです。

 

それにしても、もしかしたら他にも既にそういった生き物は存在しているのかもしれませんが、ナナフシコモドドラゴン等、体の大きさや生物種を問わず単為生殖能力を持つ生き物(生まれる子供はいわゆるクローンらしいですが)、カクレクマノミのように一番大きいオスがメスになるというような条件によって個体の性別が変化する生き物、これまたテレビ番組で知りましたが、深海魚のナガヅエエソのように雌雄同体という体の特徴を持つ生き物などなど、目的とする種の保存にかける生き物たちの生存戦略は、擬態のような主に外見的な特徴による生存戦略とは別に、これまた知れば知るほどに不思議で面白く、実に興味深いです。

 

※追記:ハイブリッドに関してちょっと調べてみたところ、人為的なものが多いようですが、いろいろなものがいるようです。そして、繁殖能力を持たないものが多く、その原因もわかっているみたいです。ハイブリッドが繁殖能力を持ちにくくなっている理由があるというのは、宗教チックな意見になってしまいますが、特に人為的に作られることに対して「やめろ」という暗黙の啓示のような気もしますね。異種が交わってハイブリッドが誕生することは自然界ではほとんどないケースらしいですが、それがガラパゴスでは見られるようになってきた。それが意味するところは何なんでしょうか。新たな進化の促しか、あるいは滅びの始まりか。いずれにしても自然的に発生する頻度が増えてきたということは環境に変化があったということではないでしょうか。異種の交わりによる新種の誕生は進化とはみなさないという考え方もあるようですが、人為的ではなく自然的に見られるようになってきたこと、環境の変化という進化を促すトリガーが既にひかれていること、また舞台がガラパゴスというのがさらに興味をそそります。ハイブリッドとは別の進化がおこる可能性もあるのでしょうか。

※いろんなハイブリッドがまとめて紹介されている記事がありました。参考までに。 

http://karapaia.com/archives/52210659.html

 

とまぁ、様々な生き物の生存戦略に関して、一人思いを巡らせてしまいましたが、蝶(チョウ)たちを観察していたら、面白い光景を目にしました。

 

もの凄いスピードで2匹(頭)の蝶(チョウ)が飛び回っています。

 

同種の蝶(チョウ)のオスがメスを追いかけるように飛んでいる姿はよく見ますが、どうも勝手が違うようです。さながら「紅の豚」のポルコ VS カーチスの空中戦のように、一匹(頭)の蝶(チョウ)の後ろをもう一匹(頭)が追尾するように飛んでいます。

 

しばらく様子を見ていると、どうも一匹(頭)のコノハチョウが別の蝶(チョウ)に一方的に追いかけ回されているようです。

 

逃げていたコノハチョウが葉っぱの上に着地したあとも、追いかけていた別の蝶(チョウ)が数回体当たりをしていました。

 

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2匹(頭)の蝶(チョウ)の間に一体何があったのかは知る由もありませんが、別の蝶(チョウ)の逆鱗に触れてしまったと思われるコノハチョウはただただ耐えるのみ。

 

それにしてもコノハチョウの方が体は大きいのに、追いかけ回されているなんて面白いですね。

体の大きさとは異なるパワーバランスが蝶(チョウ)の世界にもあるようです。

 

こんな感じで観察を続けていると、ようやく期待していた低めの位置にコノハチョウがとまってくれました。

 

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ん~満足。

 

コノハチョウはこれくらいにして、別の蝶(チョウ)の撮影を続けます。

 

こちらはリュウキュウアサギマダラ

水色がキレイです。 

 

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正面から木の妖精ことオオゴマダラ(Tree nymph)が飛んできました。

 

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なかなかの迫力。

 

 

そろそろ帰ろうかなと思いはじめた頃、新たな出会いがありました。

 

帰りがけにこそ、出会いは訪れる。

By ドワーフおやじ

 

生き物散歩 足立区生物園 新たな出会い へ続く。