アトリエドワーフの生き物ブログ

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映画レビュー 「ジャングル(JUNGLE) ギンズバーグ19日間の軌跡」

先週末は天気がイマイチだったので、南米はボリビアのジャングルで生き抜くということがどういうことなのかをちょっとだけ体験してみました。

 

「ジャングル(JUNGLE) ギンズバーグ19日間の軌跡」

 

この映画は、ある青年が月並な人生を嫌い、人とは違う特別な体験を求めて、南米はボリビアへとやってきます。

そこで、同士に出会い、また、彼らにとって魅力的な誘惑と出会い、さらなる特別を求めてジャングルの奥地へと足を踏み入れていきます。

 

ジャングルの中での会話に

ジャガーにとって、人間はデカくて間抜けな猿(サル)」

というセリフがあり、奥に進むにつれて徐々にジャングルの生態系の一部になっていく主人公たちの様子を見ることができます。

 

しかし、やがていくつかの現実的な問題が生じてくると、楽しいばかりでは済まなくなってきます。

 

ジャングルでの遭難を通して、いち生物としての人間の姿が表現されています。

自分の目的の成否や生死がかかった状況に陥ると、人が持つ様々な“性(さが)”が見え隠れし、個の身体の強度・耐性、体力、精神力が大きく影響を及ぼしてきます。

 

思惑、疑心、説得、誘導、信頼、依存、意志、欲望、信仰、そして運命。

そのすべてに関係し、迫られるのが選択

 

どのタイミングでのどの選択が正しかったのか。

その正否の多くは結果論になるのだと思いますが、多分あらゆる可能性が考えられる状況下でベストといえるものはなく、それでもそのときベターだと思われた選択が必ずしもベターな結果になるとは限らない。多分その逆もしかり。こうなると、表現できうる言葉があるとすれば、それは運。持って生まれた運のみが結果を左右するような、そんな状況だといえるのではないでしょうか。

 

遭難して深く険しいジャングルの中で、一人孤独となった主人公がとる行動は、生への執着なのか、ある種の無我や本能なのか、正常と異常の間で、必然的に逞しくもなっていきます。

 

サバイバルという状況下でもっとも生き残りやすい性格があるとしたら、どんなタイプなんだろうかなんてことも考えさせられます。

 

それにしてもこんなにも追い込まれた状況下で、助かることを考えていられるものなのか、あるいは心が折れないように諦めることを考えない無意識の防衛反応のようなものが起こるのか。

それ以上に、こんなにも動けるものなのかなど、いろいろな疑問が浮かびます。

 

映画である以上、多少の脚色や省きはあるのかもしれませんが、この作品が面白いのは主人公であるヨッシーギンズバーグの実話に基づいているということ。

 

エンドロールでは、当時の実際の人物の写真や現在の状況が紹介されています。

不幸にも帰らぬ人となった方もいるようです。

 

こんな過酷な経験をした人は、さすがに懲りてもう冒険なんてしなくなるのか、あるいはそれでもまた行きたいと思うものなのか。

 

この主人公においては、答えは後者のようです。ある一線を超えたレベルの経験をすると、それを経験した者にしか分からない、究極の魅力ともいえる何かがあるのかもしれませんね。

 

私だったらと考えると、最初あまり乗り気ではなかった仲間を説得して連れて行った結果、そのうちの一人が帰らぬ人となってしまった結果に対して、最終的に行くことを決めたのは本人といえど、それを説得した主人公の中にはどれほどの自責の念があったのだろうかなんてことも考えてしまいます。

 

途中、何度かエグいシーンも出てきます。

食事をしながら観ることはおススメしません。

 

主演はハリー・ポッターことダニエル・ラドクリフ

ちょっとおっさん化した、ハリー・ポッターのそれとは全く違う役者としての彼を見ることができます。

 

自然を舞台にした冒険に興味のある人には、いくらか参考になるかもしれません。

 

でももし鰐(ワニ)や肉食の魚がいる川しかない場所だったら、さすがに絶望するしかないかもしれません。19日間の軌跡ならぬ、奇跡ともいえる実話です。

 

人生の節目や転機では、いろんな出会いがあります。

そういったタイミングで出会うからこそ、その出会いが(たまたま)記憶に残るのか、そういったタイミングだからこそ、出会うべきものに出会うのか。

その後の人生を決めたという意味では、主人公にとってはこの冒険が出会うべきものだったのかもしれません。

 

個人的にはいろいろと考えさせられる作品でした。

 

以上、映画レビュー「ジャングル(JUNGLE) ギンズバーグ19日間の軌跡」でした。